観葉植物を育ててみよう。サンスベリア編
2021.07.02

ステイホーム時間がふえて、部屋の中を豊かにしようとする人も多いかと思います。
近年、自分の部屋で植物を育てる事として『インテリアグリーン』という言葉も耳にする事があるかと思います。今回はたくさんの種類がある観葉植物の中でも育てやすいサンスベリアの育て方をご紹介いたします。
目次
■サンスベリアの原産地
サンスベリアは、アフリカナイジェリアの乾燥地帯出身の多肉植物です。
性質としては、
・耐陰性(日陰でも育ちやすい)
・葉が伸びて紋様がきれい
・条件が揃うと成長が早い
です。
実際に育ててみた感触ですが、2枚だった葉が、半年後には3枚、1年後には6枚と増えていくので、とてもカワイイです。

■サンスベリアの買える場所
園芸店では、しっかりとしたものが売っているのですが、実は百均でも売っています。
百均で売っているサンスベリアは、1株単位で売っているので、鉢と土を自分で用意していきます。
充分成長しているサンスベリアも良いのですが、1株からはじめると後々成長する楽しみが増えるのと、万が一枯れてしまった時の財布と心のショックが少なくすむといった考え方もあります。
しっかりしたサンスベリアは、園芸店やホームセンターで1,500~3,000円くらいで販売しています。
■土について
水捌けの良い土を選んでいきます。
サンスベリアや多肉植物専用の土、サボテン培養土などを使っていきます。
多肉植物全般的に、水捌けの良い土が必要になるので、同じ土を使っていけます。
土はだいたい300~500円くらいで売っています。
百均の鉢を使うと土が余るので、余った土は、日陰などで保管します。
鉢変えをする時にまた使います。
鉢変えは成長速度と時期にもよるので、いつ使うかは、様子を見て鉢変えをしましょう。
■鉢について
鉢は成長に合わせて変えていきます。
1株や2株ではじめる時は、百均で鉢が売っているのとホームセンターや園芸店に行くと、50円くらいから売っています。

■買ってきた!鉢に土を入れた!どこに置く?
最初は、玄関など暗い日陰に置いておきます。目安は1~2週間くらいです。
水は与えません。
これは、いわゆる”慣らし”になります。
多肉植物も含めて植物全般に言える事ですが、環境が突然変わると、植物自身が環境に合わせようとするため、体力を恐ろしく消耗してしまい、最悪枯れてしまう場合があります。
なので、買ってきた直後は、植物を休ませて、できるなら休眠状態にして、自分の家の環境に慣れるまでの時間を作っていきます。
植物個々で休眠状態にする温度は違いますが、基本的に18℃以下になると休眠状態になる植物が多い傾向にあります。

写真はブラックドリアンと温湿度計です。
ブラックドリアンは日差しが弱いと葉が緑色になり、日差しが強いと赤黒く日焼けしていきます。
■慣らし中に用意する物
温湿度計です。
植物を育てるのに最重要なアイテムです。
温度と湿度の関係は、植物を育てるにあたって大切なのですが、実は自分達の生活にも直結する部分になります。
室内の湿度が40%を割れば、人間風邪を引きやすくなります。
湿度が80%を超えていけば、室内はカビてきます。
室温が、18℃を下回れば、寒く感じ、24℃を超えてくると暑く感じはじめます。
観葉植物全部では無いのですが、気温18℃~24℃、湿度50%~60%の範囲が基本的な成長の最適温湿度になります。
温湿度計は、百均でも売っています。便利です。
オシャレな物も売っていますので、お好みで大丈夫です。
温湿度は、厳密に管理する必要まではありませんが、湿度が低いから、加湿器を使って、、、や、温度が上がったからクーラーをかけて、、、といった指針に使っていきます。
■慣らし終えたら、本格的に育てる場所に置いていきましょう
サンスベリアの原産地は、アフリカのナイジェリアの乾燥地帯と冒頭でご説明いたしましたが、植物の原産地の気候に近い状態にしてあげる事で、もっとも成長しやすい状態になります。
ナイジェリアは行った事が無いので、どんな環境かまではわかりませんが(笑
ただ、ポイントとして、「日差し強そう」「温かいか熱い」「乾燥している」ぐらいは想像できます。
自分の部屋の中で、この条件に一番近いところに置いていきます。
でも、日本はアフリカでは無いので、四季があり暑い時期もあれば寒い時期もあります。
部屋の環境にもよるのですが、一年を通して同じ場所に置き続けられるわけではなく、時期によって置く場所を変えていきます。
春から秋にかけては優しい日差しのあたる窓際に置いて、冬は日差しの当たらない涼しい場所に置く、などで対応をしていきます。
ただ、育てる場所の温度と湿度に左右されるので、温度が18度を下回らない場合は、冬でも春や秋と同じ場所に置き続けても大丈夫です。
そんな部屋の環境無いよ!という方もいると思いますが、サンスベリアの場合、耐陰性といって日差しが殆ど当たらない場所でも成長する強い植物です。
だからといって、日陰で育てていいかというとそういうわけでありません。
日陰に起き続けると、徒長といって葉の成長が変な状態、葉が萎えて細長くなる、といった成長不充分な状態になります。
葉に元気が無さそうかな?と思ったら、直射日光のよく当たる場所に置いてあげると、そのうち元気になります。

■水をあげよう
水のやり方ですが、サンスベリアは「必要になったら」水をあげてください。
というのも、サンスベリアは葉に水を蓄える植物なので、水をあげすぎると葉が腐ります。
水をあげるタイミングですが、土に指をいれてみてください。
人差し指を第一関節まで入れてみて、土が乾いていたら水をあげるタイミングです。
水気を感じた場合は、水をあげません。
水も少しあげるのではなく、大量にあげていきます。
植物の鉢の受け皿に水が出るまでです。
水あげ直後は受け皿に水が溜まるので、捨てていきます。
受け皿に水が溜まったままにしておくと、水が腐り、腐った部分から害虫やカビなどの発生原因になっていきます。
水あげの周期として、毎週決まった曜日に土を確認してみるのが良いかと思います。
月曜日に土を確認してみて、水をあげたら、また来週の月曜日に確認をしてみる、といった感じです。
■成長してきた!葉が増えてきた!鉢変えのタイミング
鉢変えのタイミングは、成長期中か、はじまる前くらいになります。
日本の四季を考えると、5月から9月ぐらいの間になります。
鉢を買う時に注意してほしいのが、いきなり大きな鉢に変えない事です。
今使っている鉢の一回り大きな物に変えていきます。
鉢のサイズは、根の張り方に強く影響が出てきます。
鉢が大きすぎると根があらぬ方向に伸びてしまい、葉が不安定になっていきます。
鉢は、ラベルに「何号」と大体書いてあるのですが、わからない場合は、今使っている鉢より一回り大きいもので大丈夫です。
せっかくなので、自分好みのオシャレな鉢に変えるいいタイミングです。
部屋のインテリアや置く場所に合わせて選んでいきましょう。
■鉢を買ってきたら、いざ鉢変え!
まずサンスベリアを鉢から慎重に引き抜きます。
すると、根がみっちり生えているのが確認できます。
実際に根を観てみると、買った時よりたくさんの根が生えているので、ちょっと驚くと思います。
根についた土は、優しく触ってして落としていきます。触っているうちに枯れている根が落ちて、余計な土がおちていきます。
古い土には、害虫などが潜んでいる場合があるので、新しい土を使います。
根に白い子株がついている時もありますが、そのままにしておいて大丈夫です。
鉢に戻すとそのまま新芽としてそのうち出てきます。
鉢から出して、古い土を落としたら半日日陰で乾燥させます。
根が乾燥したら、鉢に半分くらい土をいれて、サンスベリアを入れていきます。
バランス良くサンスベリアが立ったら完成です。

■最後に
観葉植物を育てていると、手間がかかる反面、成長をしていく姿が気持ちよく、はじめて新芽が出てきた時の感動は何にも代えがたい不思議な感動があります。
植物と向き合ってみると驚くほど学ぶ事も多く、自分の住んでいる気温や湿度なんて、植物を育てるまで全く気にしていなかったのですが、こんなに重要なんだと学ばされました。
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