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観葉植物を育ててみよう。エアプランツ編

2021.07.09


観葉植物を育ててみよう。エアプランツ編

ここ最近、ステイホームという言葉も流行っていて、おうち時間が増えた方もいるかと思います。
自分の住まいに緑があるとなんだか癒やされる事も多く、また日々成長していく植物を見ると、感動が生まれていきます。
今回は、土を使わない、空中で育つ植物のエアプランツ=ティランジアの育て方をご紹介いたします。

■エアプランツとティランジアって何が違うの?

エアプランツとティランジアは、呼び名が違うだけです。エアプランツは、どちらかと言うとインテリア寄りの呼び方で、ティランジア(チランジアとも)は、学術名称に近い呼び名になります。

マニアの方は、「うちのチラがね、、、」と呼んでいたります。

この記事では、ティランジアで書いていきます。

■エアプランツ、ティランジアの特徴

エアプランツ=空中植物と云われる所以は、土や根を使わず葉から水分を吸収することからエアプランツと呼ばれるようになったようです。

根が無いとよく言われるのですが、ティランジアは根から栄養を取るのではなく、光合成を主な栄養源としています。

根自体は生えるには生えるのですが、自分自身を固定するために根を張ります。

市販されているティランジアは、出荷時に見栄えを良くするため、根がカットされています。

自分で育てる時は、根を生やすのが一つの目標になります。

根から水が吸わない分、葉から水を吸いあげていきます。

このため、葉には白い毛のようなもの、トリコームが生えています。

品種によっては、ふわふわになっているので、かわいいものもあります。

ティランジアは、花が咲きます。

決まった時期に咲くのではなく、咲きたい時に咲くので、いつ開花するかはわかりません。

概ね成長しきった成熟期に咲くと言われているようです。

一般的な植物だと種から増えるイメージになると思いますが、ティランジアの場合、株から新しい芽が出てくるものもあります。

不思議な特徴が多いティランジアですが、学術的にはパイナップル科の植物になります。

近年DNA解析が進んでおり、大きく系統が変わるといった話も出ているそうです。

■ティランジアの生息地

主に南アメリカやインド諸島などの赤道直下に多いようです。

環境は、品種にもよりますが、森や山、砂漠に自生していきます。

■ティランジアを育てたい!買ってきた!先ずは何から?

お迎えしたティランジアの自生地域を調べていきます。

ティランジアは品種によって、自生している地域が違います。

大型で人気のあるキセログラフィカの場合は、亜熱帯の乾燥林で、平均気温は22~28℃程度、湿度が60%程度の地域になります。

テクトラムの場合、乾燥地帯の日差しが強いところに生えている植物になります。

コットンキャンディなどの園芸種は、元になった原種のストリクタを調べていきます。

調べた環境に近い置き場所を探していきます。

自分の部屋で、自生環境に近い場所が最適な場所となります。

湿度や温度は、体感でわかる人はほとんどいないので、温湿度計を買ってきましょう。百均で売っています。

■飾る場所、置く場所を考えていこう

ポイントになるのが、「飾る」と「成長する」場所は、同じ場所であるとは限らない、という事です。

栽培家の方に話を聞いてみると、『インテリアとしての植物が置かれる場所は、植物に決して良い環境では無いので、枯れる要因を作ってしまう。枯れないから良い、ではなく、枯れないように、植物が耐えているだけだ。』と聞いた事があります。

温湿度計を見ながら、どこがいいか考えてみてください。

■水をあげてみよう

水のあげ方ですが、「霧吹きで一週間に1回程度かけてあげれば大丈夫」や「空気中の水分を吸うから大丈夫」といった話を聞く事がありますし、店員さんから説明される事もあります。

これは、湿度の高い地域や自生地域に近い環境であれば、大丈夫な話で、実際は全く足りません。
水をあげる時は水滴が落ちるくらいあげて、水切りをしていきます。

霧吹きで水滴が落ちるくらいあげるのは大変なので、ソーキングと呼ばれる独特の方法がオススメです。

バケツなどに水をはって、直接つける方法です。2~3秒で取り出して水切りします。

ソーキングで注意するのは、長時間しない事です。

長時間ソーキングすると、窒息死状態になりますので、2~3秒つけていただければ大丈夫です。

■キセログラフィカを育ててみよう

ティランジアでも一番人気のキセログラフィカ。
椎名林檎さんの「赤道を越えたら」の髪飾りになった植物が、キセログラフィカです。

独特のカールした葉がキュートで、トリコームが白く美しく、比較的大型な事からティランジアの王様とも呼ばれています。

キセログラフィカの原種は、絶滅危惧種扱いになっており、流通しているのは繁殖された園芸種になります。

■大きさや値段は?

園芸店やインテリア雑貨屋さんでは、大きめのトマトくらいのサイズで1,980円~、小型のスイカくらいのサイズで、4,980円~くらいと一般的な観葉植物の中でも高額な部類に入ります。

キセログラフィカの育て方は、購入時期により変わります。

ここで大きく育て方がかわってきます。

●11-3月ぐらい●
外には出さず、室内で育てていきます。
室内に飾るタイミングは、この時期になります。
外は寒さで枯れてしまうので、室内で温度と湿度のコントールをしつつ、育てていきます。

水やりは、室温が18℃を下回るか回らないかで判断していきます。

○18℃を下回る場合
最低気温が10℃にならないように、室温をキープします。
水やりは、様子を見ながら控え気味にし、週1回程度を目安にあげていきます。
置き場は、直射日光の当たらない明るい場所になります。
レースのカーテン越しが良いとはされています。この時期と、18℃以下の気温の場合は、休眠させていきます。成長期では無いので、冬越えをしてもらうように、成長はさせず、そっとしておく、といった育て方をしていきます。

○18℃以上の場合
置き場は、直射日光の当たらない明るい場所です。レースのカーテン越しが良いとはされています。
水やりは、週1~2回を目安に様子を見ながらあげていきます。
加湿器がある場合は、加湿器の近くにおいてあげる事で湿度がキープできます。
加湿器でも注意して欲しいのが、激安加湿器の場合、水の粒子が粗く大きいため、”空気中の湿度が高くても、ティランジア的にNG”が起こる場合があります。
一般的な加湿器の場合、プラズマクラスターやナノイー、ダイキンストリーマー等の高機能型加湿器が望ましいです。

●4-6月くらい●
日本国内は梅雨時期になっており、キセログラフィカが成長する湿度が充分稼げる、いわばボーナスタイムになります。
外で直射日光の当たらない場所に置いて育てていきます。
直射日光が当たらない場所なので、洗濯物を陰干しするあたりが候補になります。
日陰が作りきれない時は、遮光ネットを検討します。
水をあげる時は、数回に1回、液肥を入れていきます。
ソーキングの場合は、液肥を少しいれてあげると成長を加速させられます。液肥の原液はあげればあげる程良いと勘違いする人もいるかと思いますが、人間ステーキ5kg食べたからといって次の日5kg太るわけではありません。植物も一緒で、液肥をあげすぎても成長はしません。
液肥は、希釈済と原液の2種類が販売されています。
希釈済は、約300mlで100円から、原液は500mlで400~500円程度です。
原液を希釈する方法は、概ね400mlに3滴(0.16ml)程度で大丈夫なのですが、0.16ml測るのが難しいので、バケツになみなみといれて、ちょろっと入れるだけで充分です。

●7-10月くらい●
外気温が、30℃を越えてしまう場合、温湿度を調整した室内に逃していきます。
仕事で外に出ているのに、そんなの無理だよ!と、当然なると思いますので朝の天気予報はしっかりチェックしていきます。
この時期も陰干しキープです。
水やりは毎日夜行っていきます。日中の場合、水やり後、気温が高く乾いてしまい、潤いがキープしないため、となります。
定期的に温湿度計をチェックして、コントールをしてくださいね。

■一年通して、育ててみると

ここまで書いてある内容を読まれた方は、すごく大変と思われると思います。

この記事を書いている私も日常的に育てているので、文章にすると大変だなぁと思います。

キセログラフィカは、育てるのに「犬を飼っているようだ」とも言われるほど手間がかかる植物です。栽培家の人に話を聞いた時は、「一年育ててやっと半人前」と言われるほどの植物です。

でも、一年通して育てきった時には、不思議な同居人のような感覚が湧いていきます。

温湿度の管理も必要になるので、これも大変だと感じると思いますが、気温が18~24℃、湿度60%前後の数値は、人間が生活をする上で、一番快適に過ごせる温湿度範囲になります。

湿度が40%を下回れば風邪をひきますし、80%をこえれば室内がカビてきます

キセログラフィカを育てているつもりが、自分が快適に過ごせる環境を作っていた事になります。

ティランジアと一緒に、生活を見直してみてはいかがでしょうか?